| また、もう一つの理由として、過去の名作といわれるマンガが復刻版として再販され、それに30〜40代の大人が飛びついたことがあげられる。マンガ世代のノスタルジーをかきたてるこの戦略はヒットし(表7)、大人のマンガ読みに拍車をかけている。はじめのうちは、ハードカバーの豪華本形式で売り出されていたが、つい最近になり、文庫本タイプのものが主流になってきた(図3)。マンガ界にも価格破壊の波が押し寄せてきたのであろうか。 表7 主な復刻版マンガの発行部数
日本経済新聞1992年5月30日夕刊より作成 図3 復刻マンガの文庫版広告
読売新聞1994年11月5日より転載 図4、5は、年代別のマンガ好き・嫌いと、マンガ読者層拡大の是非について調べたものである。全体でも「好き」が「嫌い」を5ポイント上回っている。年代別にみても、10、20、30代が「好き」と支持しており、青年・中年層に広く根付いてきていることが感じられる。40代からは大きく逆転するが、これは団塊の世代以前の人々がほとんどなので、読者層拡大のさしたる否定材料にはならないだろう。あと5年もすれば、肯定派が上回ると予測される。 図4 マンガ好き・嫌い(1991) 数字は% 毎日新聞1991年10月27日『読書世論調査』より 図5 マンガ読者層拡大の是非(1994) 読売新聞1994年11月5日『読書週間世論調査』より作成 図5によると、「どちらかといえば」を含む「好ましい」が38%で、同じように「好ましくない」とする見方の36%をわずかに上回っている。これからも、マンガが一つの文化として一般的に認知され始めたことがよくわかり、広い年齢層で読むことのできる土壌が整いつつあることが感じられる。マンガ世代が社会の中心になるに従って、この傾向はますます進むと考えられる。 |
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