オレ流超人批評

第22回 カナ・スペ

キン肉マンを代表するヘタレ超人

なぜこんなイメージなのか?

その原因を深く追求する!

What's カナ・スペ

名   前

カナディアンマン
スペシャルマン

出   身

カナダ(C)
アメリカ(S)

超人強度

100万パワー(C)
65万パワー(S)

必 殺 技

カナディアン・
バックブリーカー(C)
未確認(S)

主な戦績

ロビンマスク●(C)
はぐれ悪魔コンビ●
(ビッグ・ボンバーズ)
 

 

 世の中に「ヘタレ」という言葉が認知されるようになってから久しいですが、『キン肉マン』という作品における「ヘタレ」というと、彼ら2人の姿が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。それくらい彼らの作品中のおけるヘタレっぷりは際立っており、「ヘタレのツートップ」「ヘタレの両横綱」といった称号がまさによく当てはまるキャラだといえます。ここではなぜ彼らがここまで「ヘタレ」扱いされているのか、その原因を探ってみたいと思います。

【原因その1】圧倒的な弱さ
 これはもうね、誰もが認めることで。とにかく弱いんですよ、彼らは。カナディアンマンはデビュー戦でこそややロビンマスクを苦しめましたが、スペシャルマンなんて公式戦自体が確認できませんからね。超人オリンピックでも、予選第2種目でキン骨マンらの妨害(くすぐられているあたりが情けない)をうけて見事に失格しています。その後2人とも出番はちょろちょろありながらも、これといった仕事をしていないんですね。リング支えたりとか、地味なことばかりで(笑)。

 そしてなんといっても彼らのヘタレぶりを決定づけたのが、『宇宙タッグトーナメント』での間引かれっぷりでしょう。宇宙一のタッグを決めるこのトーナメントにビッグ・ボンバーズというチーム名で見事にエントリーした彼ら。誰もが「え!?よく運営委員会はエントリーを許可したな」とツッコミを入れたと思うのですが、その裏では「でも久々に試合のシーンに登場できてよかったなあ。まあ一回戦負けだろうけど」といった、日陰超人にエールを送りたくなる気持ちもあったことは事実です。

 ところがです。彼らは本戦で闘うことを許されなかったんですね。アシュラマン&サンシャインのはぐれ悪魔コンビが飛び入りで参加してきたために、あぶれチームとなって試合前に間引かれてしまいます。その時の噛ませ犬ぶりといったら、目を覆いたくなるような惨めさでした。強引に参加を試みるアシュラマンに

という伝説的な蔑みのセリフをはかれ、あっという間に地獄のコンビネーションで再起不能にされてしまいました。あまりにも弱い!彼らのヘタレキャラはまさにこのとき確立されたといっても過言ではないでしょう。作者のゆでたまごも残酷なことをするものです。ゆでたまごにとって彼らは「そこそこ読者の認知度があるけれど、惨めな役回りをさせてもたぶん文句はこないと思われるキャラ」であったわけです。作者にそのように扱われるあたり、この2人には同情している方も多いかもしれません。

【原因その2】弱さに対するフォローが皆無
 この2人が弱いのは誰もが理解しました。しかしヘタレ具合でいけば、主人公のスグルや万太郎もなかなかのものです。ところが「奇跡の逆転ファイター」というニックネームがあるように、その弱さを補うだけの個性があるんですね。やるときはやるという。しかしカナスペにはそれが皆無です。ヘタレ具合をフォローするプラス要素が見当たらないんですね。ヘタレの垂れ流しなんです。この垂れ流したマイナス要素を挽回するようなエピソードが少しでもあれば、彼らの評価ももう少し違ったものになっていたかもしれません。

【原因その3】出場期間がムダに長い
 彼らはかなり作品の初期から登場している超人であり、その後連載終了まで何かしらチョイ役で登場し続けています。つまりキャラ寿命は長いんですね。そんな長寿キャラのわりには活躍した実績が少ないんです。活躍シーンを登場年数で割った「活躍指数」という数値があったとしたら、彼らはかなり低い数値を弾き出すはずです(笑)。このあたりも、知らず知らずのうちに読者の深層心理にそのヘタレぶりを植えつけている一因でしょう。

【原因その4】弱いくせにプライドは高い
 実はこれが一番の原因なのではないかと、オレは密かに思っています。彼らは弱いくせに、吐くセリフだけは一流超人ぶっているんですよ。

 例えば先ほどアシュラマンに暴言を吐かれたときの返しですが、

と、2人して勇ましいほどの憤りをみせています。しかしここでアシュラマンに

             

という強烈な一言でバッサリときりかえされてしまいます。あまりにも人を食ったアシュラマンの暴言に怒る気持ちもわかりますが、失礼ながらアシュラマンの発言の方がはるかに説得力があると誰もが感じてしまうところに(笑)、彼ら2人のセリフがいかに彼らのポジションと不釣合いなものであるかが証明されています。

 また、キン肉マンVS悪魔将軍戦では、彼らは図らずもキン肉マンのためにリングを支えることになってしまいますが、そのときスペシャルマンが吐いたセリフがこれです。

どうですか。自分のことを実力者だと、サラリとした口調で言いのけています。おそらく何百万という読者が「お前のどこが実力者じゃ!」とつっこんだと思いますが、ぬけぬけとこういったセリフを吐くあたり、彼らのプライドの高さが垣間見えます。これに対してアシュラマンさんに一言お願いするならば、

            

といった評価になるでしょうか。

 そしてカナディアンマンはこんなセリフを吐いています。キン肉マンVSスニゲーター戦で、キン肉マンが目的を達成できずに死んでしまいます。そのときカナディアンマンは

という、正義超人にはあるまじき大暴言を放つのです。まさにエゴイスト!弱いくせに性格まで最悪という、大失態を演じてしまいました。これについてアシュラマン先生ならば

            

というのではないでしょうか。

 そして極めつけはこのセリフです。キン肉マンVSフェニックス戦の、キン肉星の王位をかけた大勝負で、キン肉マンは大ピンチに陥ります。そんなキン肉マンにエールを送る正義超人軍団にまぎれて、スペシャルマンが放ったこの一言。

この男、ぬけぬけととんでもないことを発言しています。ここまで自分を過大評価しているとは、勘違いも甚だしい!いい加減にしとけや、ヘタレ!と、支持率を0%にした瞬間です。最終回間際まで、ホントにプライドだけは一人前なので、読んでいるこっちも気が抜けません。

 このように、自分の力を誇大評価した無神経な言動の数々が、彼らを「ヘタレ超人」たる評価におとしめているのではないのでしょうか。そう考えると、責任の一端は彼ら自身にもあり、決して扱いの悪さだけを理由にできない面もありそうです。身の程をわきまえた遠慮というものが、彼らには少し足りなかったのかもしれませんね。

※今回は牛丼一筋30歳さん、アギトさん、虎羽さんほか、たくさんの方からリクエストをいただきました。ありがとうございました。

(2005年10月9日)

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